「私なんか」
この言葉が、気づけば口癖になっている。
褒められても、「いえいえ、私なんか」。 何かに誘われても、「私なんかが行っていいんですか」。 成果を出しても、「私なんか、たまたまです」。
頭では分かっています。もっと自信を持った方がいい。自分を認めてあげた方がいい。本にもそう書いてあった。ネットの記事にもそう書いてあった。
でも、できない。
「自分を好きになりましょう」と言われても、どうすればいいか分からない。無理やりポジティブなことを考えても、心のどこかで「嘘だ」と感じてしまう。
なぜでしょうか。
それは、自己肯定感の低さが「考え方」の問題ではないからです。
前回の記事「毒親育ちの恋愛・人間関係のパターン」では、幼少期に形成された愛着パターンが、大人になっても恋愛や人間関係に影響し続けることをお話ししました。
その根底にあるのが、今回のテーマ——自己肯定感の低さです。
あなたの心の奥深く——潜在意識——に、「自分には価値がない」というプログラムが書き込まれている。そして、そのプログラムが、あなたの意志とは関係なく、自動的に動き続けているのです。
この記事では、なぜ自己肯定感が低くなるのか、そのメカニズムを見ていきます。仕組みが分かれば、「自分がダメだから」という思い込みから、少し自由になれるかもしれません。
自己肯定感って、そもそも何だろう
「自分には価値がある」と思えること
自己肯定感という言葉、よく聞きますよね。でも、具体的にどういう意味でしょうか。
シンプルに言えば、「自分には価値がある」「自分はこのままでいい」と思える感覚のことです。
ここで大切なのは、「何かができるから価値がある」ではないということです。
テストで100点を取ったから価値がある、ではない。仕事で成果を出したから価値がある、ではない。誰かの役に立ったから価値がある、ではない。
何もできなくても、何も達成しなくても、存在しているだけで価値がある——そう感じられること。これが、自己肯定感です。
「できる自分」と「存在する自分」
ここで、よくある混同を整理しておきましょう。
「自分にはこれができる」という感覚と、
「自分には価値がある」という感覚は、別のものです。
仕事ができる。勉強ができる。料理ができる。これは「能力への自信」です。
一方、自己肯定感は「存在への自信」です。
できてもできなくても、自分という存在を認められる感覚。
だから、こんなことが起きます。
仕事はできる。周りからも評価されている。でも、心のどこかで「自分には価値がない」と感じている。だから、もっともっと頑張らなきゃと自分を追い込む。休むことに罪悪感を感じる。成果を出しても、「まだ足りない」と思ってしまう。
こんな経験はありませんか。
「できる自分」には価値があるけれど、
「できない自分」には価値がない——そう感じているとしたら、
それは自己肯定感が低い状態かもしれません。
自己肯定感と自己効力感の違い
心理学では、この2つを明確に区別しています。
自己効力感(self-efficacy)
「自分には〇〇ができる」という感覚。特定の課題に対する自信。
自己肯定感(self-esteem)
「自分には価値がある」という感覚。存在そのものへの肯定。
毒親育ちの人は、自己効力感は高くても自己肯定感が低いケースが多く見られます。「仕事はできるけど、休むと罪悪感」「成果は出せるけど、自分を認められない」——これは、行動には自信があっても、存在への自信がないためです。
自己肯定感は、どこから来るのか
では、自己肯定感はどうやって作られるのでしょうか。生まれつき決まっているのでしょうか。
答えは、「主に幼少期の経験によって作られる」です。
💡 幼少期の重要性について
なぜ幼少期の経験がこれほど重要なのかについては、「幼少期の人格形成と毒親の影響」で詳しく解説しています。
親という「鏡」
小さな子供は、自分で自分のことを評価できません。
「自分はどんな人間なのか」「自分には価値があるのか」——それを知る方法は、一つしかありません。
親の反応を見ることです。
親が自分をどう見ているか。親が自分にどう反応するか。それを見て、子供は「自分とはこういう人間だ」と学んでいきます。
たとえるなら、親は子供にとっての「鏡」なのです。
鏡を見て、自分の顔を知るように。親の反応を見て、子供は自分の価値を知ります。
親が温かい目で見てくれれば、「自分は大切な存在なんだ」と感じる。
親が冷たい目で見れば、「自分はいらない存在なんだ」と感じる。
親が「あなたはダメね」と言えば、「自分はダメな人間なんだ」と信じる。
子供には、親の言葉を疑う力がありません。
親が言うことが、そのまま「真実」になるのです。
「ありのまま」を認められるか
もう一つ、大切なことがあります。
親からの愛情が、条件付きか、無条件かということです。
無条件の愛情とは、こういうものです。
「あなたがいてくれて嬉しい」
「そのままのあなたが大好き」
「何ができてもできなくても、あなたは大切」
こうした言葉や態度を受けて育つと、子供は「ありのままの自分でいい」と感じられるようになります。失敗しても、自分の価値は変わらない。できないことがあっても、愛されている。そういう安心感が育まれるのです。
一方、条件付きの愛情とは、こういうものです。
「良い子にしていたら愛してあげる」
「成績が良かったら認めてあげる」
「言うことを聞いたら大切にしてあげる」
こうした環境で育つと、子供はこう学習します。
「条件を満たさない自分には、価値がない」
テストで100点を取れば愛される。でも、80点だと愛されない。
言うことを聞けば認められる。でも、反抗すると見捨てられる。
これは、「存在」ではなく「行動」に価値を置く考え方です。
こうして育った人は、大人になっても「何かをしていないと価値がない」と感じ続けます。休むことができない。断ることができない。常に「もっと頑張らなきゃ」と自分を追い込む。
ありのままの自分を、認められないのです。
毒親環境で自己肯定感が低くなる5つの理由
では、毒親のもとで育つと、なぜ自己肯定感が低くなるのでしょうか。
5つの理由を、一つずつ見ていきましょう。
理由1:「あなたはダメ」が「私はダメ」になる
「あんたは何をやってもダメね」
「なんでこんなこともできないの」
「本当に使えない子」
こんな言葉を繰り返し聞いて育つと、どうなるでしょうか。
子供は、それをそのまま信じます。
「お母さんがそう言うんだから、本当に自分はダメなんだ」
そして、その言葉は心の奥深くに刻み込まれます。
大人になった今、もう親はそばにいないかもしれません。
でも、頭の中で声が聞こえませんか。
「どうせお前はダメだ」
「また失敗するに決まっている」
「お前なんかに価値はない」
これは、親の声が「内なる声」になったものです。
何千回、何万回と聞かされた言葉は、あなたの一部になってしまった。
そして今も、自動再生され続けているのです。
【Aさん(32歳・女性)の場合】
母からいつも『あんたは何をやってもダメ』と言われていました。大人になった今も、仕事で何か成功しても、頭の中で母の声がするんです。『たまたまよ』『調子に乗らないで』って。
自分で自分を褒めようとしても、すぐに打ち消されてしまう。まるで、頭の中に母が住んでいるみたいです
理由2:愛されるために「条件」を満たし続けた
「100点取ったら褒めてあげる」
「お手伝いしたらいい子ね」
「言うことを聞かないなら、もう知らない」
こうした環境では、子供はこう学びます。
「ありのままの自分では、愛されない」
愛されるためには、何かをしなければならない。条件を満たさなければならない。期待に応えなければならない。
そして、条件を満たせなかった瞬間、自分の価値はゼロになる。
これは、とても不安定な状態です。
常に「次も頑張らなきゃ」と思い続ける。少しでも失敗すると、「もう愛されない」と恐怖を感じる。休むことができない。「何もしていない自分」には価値がないと感じるから。
大人になっても、このパターンは続きます。
仕事で成果を出し続けなければ、価値がない。
誰かの役に立ち続けなければ、存在する意味がない。
そう感じて、自分を追い込み続けるのです。
理由3:常に誰かと比べられた
「お姉ちゃんはできるのに、あなたは」
「〇〇くんを見習いなさい」
「他の子はもっと頑張っているのに」
常に誰かと比較される環境では、自分の価値は「相対的なもの」になります。
誰かより優れていれば価値がある。 誰かより劣っていれば価値がない。
問題は、比較には終わりがないことです。
どんなに頑張っても、自分より優れた人は必ずいます。だから、比較に基づく自己評価は、永遠に満たされません。
「まだ足りない」「もっと頑張らなきゃ」——この感覚が、ずっと続くのです。
【Bさん(35歳・男性)の場合】
兄はスポーツ万能で、父の自慢でした。
僕はいつも『兄を見習え』と言われていた。
大人になって、それなりの仕事に就いて、それなりに稼いでいる。でも、同僚が昇進すると『自分はダメだ』と落ち込む。SNSで友人の成功を見ると、『自分は何もできていない』と感じる。
比べることでしか、自分の価値を測れないんです。そして、比べるたびに、自分が小さく感じる
理由4:自分の気持ちを「おかしい」と言われた
「そんなことで泣くな」
「大げさなんだよ」
「そんな風に感じるなんて、おかしいんじゃない?」
自分の気持ちを否定され続けると、子供は自分の感覚を信じられなくなります。
悲しいと感じても、「悲しいと思う自分がおかしいのかも」。
怖いと感じても、「怖がる自分が弱いのかも」。
嫌だと感じても、「嫌だと思う自分がわがままなのかも」。
これは、自己肯定感の土台を揺るがします。
なぜなら、自己肯定感とは「自分を信じる」ことでもあるからです。
自分の感覚を信じられなければ、「自分には価値がある」と信じることもできません。
大人になっても、「自分の気持ちが分からない」「これが本当の気持ちなのか分からない」と感じる人は少なくありません。
「何が食べたい?」と聞かれても、答えられない。「どうしたい?」と聞かれても、分からない。自分の内側の声を、聞き取れなくなっているのです。
理由5:何をしても意味がなかった
何をしても怒られる。
何をしても無視される。
昨日OKだったことが、今日はNGになる。
親の反応が予測できない環境では、子供は「何をしても意味がない」と学習します。
頑張っても認められない。頑張らなくても同じ。良い子にしても怒られる。悪い子でも同じように怒られる。
だったら、何をしても無駄だ。
これを心理学では「学習性無力感」と呼びます。
「どうせ何をしてもダメ」「自分には何も変えられない」——この感覚は、幼少期に「学習された」ものなのです。
大人になっても、この感覚は残ります。
新しいことに挑戦しようとしても、「どうせ無理」と思ってしまう。
何かを変えようとしても、「どうせ変わらない」と諦めてしまう。
本当は、大人になった今、あなたには力があります。
でも、潜在意識は「何をしても無駄」と信じ続けているのです。
心の中で何が起きているのか
ここまで5つの理由を見てきました。
では、これらの経験によって、心の中では具体的に何が起きているのでしょうか。
「色眼鏡」がかかっている
幼少期に「自分はダメだ」と学習すると、心に「色眼鏡」がかかります。
この色眼鏡を通すと、すべてが「自分はダメだ」という方向に見えてしまうのです。
| 出来事 | 普通なら | 色眼鏡を通すと |
|---|---|---|
| 褒められたとき | 「嬉しい。認められた」 | 「お世辞だろう。本心じゃない」 |
| 成功したとき | 「やった!自分の力だ」 | 「たまたまだ。運が良かっただけ」 |
| 失敗したとき | 「残念。次は頑張ろう」 | 「やっぱり自分はダメだ。分かっていた」 |
同じ出来事でも、色眼鏡を通すと、まったく違う意味になってしまいます。
そして厄介なのは、この色眼鏡は自分では見えないということです。
あなたにとっては、それが「現実」なのです。「お世辞に決まっている」「たまたまだ」——それが事実だと思っている。でも実は、色眼鏡が歪めた景色を見ているだけなのです。
「やっぱり」の罠
色眼鏡をかけていると、「やっぱり」が増えます。
「やっぱり自分はダメだった」 「やっぱり失敗した」 「やっぱり嫌われた」
この「やっぱり」は、とても危険です。
なぜなら、「やっぱり」と思えば思うほど、その信念は強くなるからです。
こういう仕組みです。
「自分はダメだ」と信じている
↓
ダメな証拠を探してしまう(無意識に)
↓
証拠が見つかる(10個褒められても、1個の批判だけ覚えている)
↓
「やっぱり自分はダメだ」と確認される
↓
信念がさらに強くなる
これが繰り返されることで、「自分はダメだ」という信念は、
どんどん強固になっていきます。
予言が現実になる
さらに厄介なことがあります。
「自分はダメだ」と信じていると、本当にダメな結果を引き寄せてしまうことがあるのです。
たとえば、就職面接。
「どうせ自分なんか受からない」と思っている
↓
自信のない態度になる
↓
声が小さくなる
↓
目を合わせられない
↓
面接官に良い印象を与えられない
↓
不採用になる
↓
「やっぱり自分はダメだった」
信念が行動に影響し、行動が結果に影響し、結果が信念を強化する。
これは、能力の問題ではありません。信じていることが、現実を作ってしまうのです。
大人になっても続く影響
幼少期に形成された低い自己肯定感は、大人になっても様々な場面で顔を出します。
仕事で
- 「私の意見なんて価値がない」と思って、会議で発言できない
- 「どうせ失敗する」と思って、新しい挑戦を避ける
- 「成果を出さないと価値がない」と思って、休めない
- 「批判された=自分は無価値」と思って、フィードバックに過剰に傷つく
【Cさん(29歳・女性)の場合】
会議で意見を求められても、『私の意見なんて』と思って何も言えません。たまに発言しても、帰り道ずっと『変なこと言ったかも』と気にしてしまう。
上司に『よくやったね』と言われても、素直に受け取れない。でも、ちょっとした指摘は何日も引きずる。褒め言葉は信じられないのに、批判は100%信じてしまうんです
人間関係で
- 「こんな自分を好きになる人なんていない」と思って、恋愛に踏み出せない
- 「迷惑をかける」と思って、人に頼れない
- 「嫌われるかも」と思って、本音を言えない
- 「どうせ裏切られる」と思って、深い関係を避ける
自分自身に対して
- 「自分が本当に何をしたいか」が分からない
- 「自分なんかが」と思って、夢を諦める
- 小さな決断でも、「これでいいのかな」と迷う
- 他人の意見に流されてしまう
💡 毒親育ちに多い性格特徴
これらの特徴について、さらに詳しくは「毒親育ちに多い性格特徴」をご覧ください。
二次的に起きること
低い自己肯定感は、さらに別の問題を引き起こすことがあります。
完璧主義
「完璧じゃないと価値がない」と信じていると、完璧主義になりやすくなります。
少しのミスも許せない。80点では満足できない。常に100点を目指して、自分を追い込む。
これは、「条件付きの愛」を内面化した結果です。
「完璧でなければ愛されない」「ミスをしたら見捨てられる」——そう学習したから、完璧であろうとするのです。
過度な自己犠牲
「自分には価値がない」と信じていると、自分を後回しにしがちです。
他人のために尽くすことでしか、存在価値を感じられない。「NO」と言えない。自分の時間も体力も削って、他人の期待に応えようとする。
そして、疲れ果てる。でも、「自分が我慢すればいい」と思ってしまう。
怒れない
理不尽なことをされても、怒りを感じられない。または、怒りを感じても表現できない。
「怒る自分が悪い」「自分が我慢すればいい」——こう思ってしまうのは、自分の感情に価値を置けていないからです。
怒りは、本来「自分を守るための感情」です。でも、自分に価値がないと思っていると、「守る価値がない」と感じてしまう。だから、怒れないのです。
でも、変わることはできる
ここまで読んで、「じゃあ、もう変われないの?」と思ったかもしれません。
安心してください。自己肯定感は、大人になってからでも育て直すことができます。
脳は変われる
前の記事でお話しした「神経可塑性」を覚えていますか。
脳は、大人になっても変化し続ける力を持っています。
幼少期に作られた神経回路も、新しい経験によって書き換えていくことができるのです。
「自分はダメだ」という回路が強くなりすぎている。
でも、新しい回路を作ることもできる。時間はかかりますが、可能なのです。
まずは「気づく」こと
変化の第一歩は、気づくことです。
「あ、今、自分を責めている」
「あ、今、褒め言葉を打ち消した」
「あ、今、『どうせ』と思った」
気づくだけでいいのです。
気づかなければ、パターンは自動的に動き続けます。でも、気づけば、そこに「隙間」ができます。「このまま自分を責め続けるか」「それとも、ちょっと立ち止まるか」——その選択ができるようになるのです。
💡 なぜ気づきにくいのか
自分のパターンに気づくことの重要性と難しさについては、「顕在意識と潜在意識 – なぜ気づきにくいのか」で詳しく解説しています。
時間がかかることを知っておく
一つ、大切なことをお伝えします。
自己肯定感を育て直すには、時間がかかります。
何年も、何十年もかけて作られたパターンは、数週間では変わりません。
「自分を好きになりましょう」と言われて、すぐにできるものではない。ポジティブな言葉を自分にかけても、心が「嘘だ」と反応するのは、自然なことです。
だから、焦らないでください。
小さな変化を、積み重ねていけばいいのです。
半年前より、少し「どうせ」と思う回数が減った。一年前より、少し自分の意見を言えるようになった。そんな小さな変化で、十分です。
自己肯定感を育てる具体的な方法は、後のカテゴリー(「生きづらさ解決カテゴリー」「実践的サポートカテゴリー」)で詳しくお話しします。
まとめ
自己肯定感とは
「自分には価値がある」「このままの自分でいい」と思える感覚。何かができるから価値がある、ではなく、存在しているだけで価値があると感じられること。
自己肯定感はどう作られるか
主に幼少期の経験によって作られます。
- 親という「鏡」を見て、自分の価値を学ぶ
- 無条件に愛されれば、「ありのままでいい」と感じられる
- 条件付きでしか愛されなければ、「条件を満たさない自分には価値がない」と学習する
毒親環境で自己肯定感が低くなる5つの理由
- 「あなたはダメ」が「私はダメ」になる:親の言葉が内なる声になる
- 条件付きの愛:「ありのままの自分では愛されない」と学習する
- 常に比較される:自分の価値が「相対的なもの」になる
- 気持ちを否定される:自分の感覚を信じられなくなる
- 何をしても意味がなかった:「どうせ無駄」という無力感を学習する
心の中で起きていること
- 「自分はダメだ」という色眼鏡がかかり、すべてがその方向に見える
- 「やっぱり」の罠で、信念がどんどん強化される
- 信じていることが現実を作ってしまう
変化は可能
- 脳は大人になっても変わることができる
- まずは「気づく」ことが第一歩
- 時間はかかるが、少しずつ変わっていける
あなたへ
この記事を読んで、「だから自分はこうなのか」と思った部分があったでしょうか。
もしそうなら、一つだけ覚えておいてほしいことがあります。
自己肯定感が低いのは、あなたのせいではありません。
あなたが選んだことではない。あなたが弱いからでもない。
幼少期の環境によって、そういうプログラムが書き込まれただけなのです。
そして、プログラムは書き換えることができます。
時間はかかります。簡単ではありません。でも、可能性はあります。
「自分には価値がある」——今はそう思えなくても、いつか、ほんの少しでも、そう感じられる日が来ます。
焦らなくて大丈夫です。一歩ずつ、進んでいきましょう。
次回予告
今回は、自己肯定感が低くなるメカニズムを見てきました。
次回は、「アダルトチルドレンとは – 毒親育ちとの関連性」をテーマにお話しします。
「アダルトチルドレン」という言葉、聞いたことがある方も多いでしょう。これは、毒親育ちとどう関係するのでしょうか。そして、自分がアダルトチルドレンかもしれないと知ることに、どんな意味があるのでしょうか。
一緒に、理解を深めていきましょう。
関連記事
このシリーズの流れを理解するために
- 前の記事:毒親育ちの恋愛・人間関係のパターン – 愛着パターンと対人関係への影響
- 次の記事:アダルトチルドレンとは – 毒親育ちとの関連性
自己肯定感の根本を理解するために
- 幼少期の人格形成と毒親の影響 – なぜ幼少期がこれほど重要なのか
- 潜在意識に刷り込まれる幼少期の傷 – 5つの傷の詳細(特に「自己否定の傷」)
生きづらさとのつながりを知るために
- 顕在意識と潜在意識 – なぜ気づきにくいのか – なぜ自己否定が自動的に起きるのか
- 毒親に育てられる生きづらさを感じる理由 – コミュニケーションのズレと自己肯定感
愛着の視点から理解を深めるために
- 愛着障害とは?毒親育ちとの関係を整理する – 愛着と自己肯定感の関係
- 機能不全家族と愛着の損傷 – 安全基地と自己価値感
実践的な対処を知るために:
- 毒親育ちに多い性格特徴 – 低い自己肯定感から生まれる行動パターン
- 自己肯定感を高める日常習慣※作成中
参考文献・エビデンス:
- ローゼンバーグの自己肯定感理論 (Rosenberg, M., 1965)
- 自己肯定感の定義と測定方法の基礎
- 鏡像自己の概念 (Cooley, C. H., 1902)
- 他者の反応を通じて自己イメージが形成されるメカニズム
- 無条件の肯定的配慮 (Rogers, C. R., 1959)
- 無条件の愛情が健全な自己肯定感を育むという理論
- 認知療法における否定的思考パターン (Beck, A. T., 1976)
- 幼少期の経験が否定的な自己イメージを形成するメカニズム
- 学習性無力感 (Seligman, M. E. P., 1975)
- 予測不可能な環境が無力感を生むメカニズム
- 条件付き養育の影響に関する研究 (Assor, A., Roth, G., & Deci, E. L., 2004)
- 条件付きの愛情が自己肯定感に与える影響
- 心理的虐待と自己肯定感のメタ分析 (Liu, J., et al., 2021)
- 心理的虐待が自己肯定感に与える長期的影響
- 神経可塑性に関する研究 (Lazar, S. W., et al., 2005)
- 大人になってからも脳が変化できることの実証
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